jov's house

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萬金/東京

中華そば 萬金 東京都中央区入船3-4-2 東京メトロ/新富町/築地
中華そば\500 ★★★★

萬金/東京


ラーメンを注文すると,おやじさんが厨房の中で作ってくれる.

スープは,昔ながらの鶏ガラ醤油味.
少し甘味がある.
麺は中太の縮麺.
叉焼,メンマ,ネギになると,海苔.どれをとっても昔ながらの東京ラーメンだ.

このレトロなお店でレトロなラーメンを食べていると幸せな気持になる.
惜しむらくは麺が柔らかいこと.少し茹ですぎだ.
(2007/5)

萬金/東京


創業は1940年(昭和15年)ころ.
ラーメン屋として屋台で創業したようだ.
昔ながらの大衆中華系食堂はレトロそのものだ.
入舟町界隈では有名な大衆食堂.
カウンター8席、テーブル4卓の狭い店内は,昼時ともなればいつも超満員だ.

このお店を更に有名にしたのは,1996年4月からフジテレビ系列で放送されたトレンディードラマ「ロングバケーション」.
キムタクと山口智子がラーメンを食べるシーンのロケに使われたのだ.
実際に,店内には,木村拓也,山口智子,松たか子など有名な芸能人の色紙が貼ってある.

メニューは結構いろいろある.
特に定食類が人気で,アジフライ定食を注文する客が多い.

浅草聚楽/東京

浅草聚楽(じゅらく) 東京都台東区浅草1-23-9  東京メトロ/田原町/浅草
下町ラーメン\630 ★★★★

浅草聚楽/東京


浅草聚楽がいつころからラーメンを提供していたかは分からない.
下町ラーメンは,浅草來來軒直系の元祖東京ラーメンではない.
鶏ガラ・和風だしベースのスープだ.
麺は,もちもち感のある柔らかめのな中太縮麺.
具は,葱,叉焼,支那竹,なると,さやえんどう.

スープ,麺,具といい,絵に書いたような昔懐かしいバランスのとれた和風系東京ラーメンだ.
そのネーミングのとおり,下町食堂楓の昔懐かしいラーメンを手軽に味わいたいだけならば,これ1杯で十分であろう.
(2006/5)

浅草聚楽/東京

創業1935年(昭和10年)ころ.

大正13年,神田須田町に簡易洋食店須田町食堂が創業した.
洋食の大衆食堂版である.
須田町食堂は,その後,店舗のチェーン化を進め,昭和9年に株式会社聚楽が設立された.
昭和10年代には89店ものチェーン店があったようだ.
今でいうファミリーレストランチェーンのようなものだ.
まさに外食産業の草分け的存在といえよう.
浅草聚楽の正確な開業年は不明.
現在残っている聚楽チェーンの中では古い部類のようだ.

浅草駅から行くよりは,地下鉄田原町駅からのほうが近い.5分くらいであろうか.
浅草 ROX手前で右に入って浅草駅方面に向かう.
アーケード街の中の右手にある.
店は新しく広い.昭和初期の面影はどこにもない.
和食,洋食,中華,デザート等何でも食べられるファミリーレストランだ.
客層は,地元の人,観光客を中心に中老年層が多いようだ.

ホープ軒本舗/東京

ホープ軒本舗 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-12 JR/吉祥寺
中華そば\550 ★★★★

ホープ軒本舗/東京


店外に7人ほどの行列ができていた.
しばらくしてカウンター席に着く.

スープは白濁した豚骨スープ.
醤油が入っているせいか,少し茶色ががっている.
背脂は少なめか.
麺は中太縮麺.もちもち感がある.
具は,葱,叉焼,海苔,もやしだ.

豚骨スープといえば九州久留米や博多のラーメンだ.
しかし,豚骨ラーメンに詳しくないせいか,味の違いがよく分からなかった.
博多ラーメンと比べて薄目であっさりしている気もする.
このラーメンが元祖東京豚骨醤油系だとすれば,これがその味なのかと初めて認識した次第である.
(2006/4)

ホープ軒本舗/東京

創業1934年(昭和9年).
東京ラーメンを図式的に見ると,3つの系統あるようだ.
1つは,浅草來來軒以降の戦前の東京ラーメン.
豚骨鶏ガラの澄んだ醤油味のスープに直麺から成る中華麺に近いもの.
つまり東京中華系とも呼ぶべきラーメン.
2つは,戦後の東京ラーメン.
荻窪ラーメンに代表されるように,豚骨鶏ガラに和風だしを加えた醤油味スープに縮麺から成るもの.
つまり東京和風系とも呼ぶべきラーメン
3つは,東京豚骨醤油系とも呼ぶべきラーメン.
その元祖が現在のホープ軒本舗の前身である貧乏軒という屋号の屋台.
創業者は難波二三夫氏.
昭和9年(1934年)に錦糸町で創業したとされている.
貧乏軒から現在のホープ軒本舗に至るまでの過程で,ホープ軒(東京千駄ヶ谷),香月(東京恵比寿),弁慶(東京堀切)といった店が誕生していったようだ.
また,新しい東京豚骨醤油系のラーメン屋も誕生している.

松楽/東京

ラーメン 松楽 東京都千代田区外神田1-11-9 JR/秋葉原
ワンタンメン\690 ★★★

松楽/東京


鶏ガラベースの醤油味.
ほのかに生姜の香りが立っている.
元祖東京ラーメンのそれである.
麺は,細縮麺.しかもかなり堅めでシコシコ感がある.
ワンタンもぷりぷりでまあまあ.
具は,葱,叉焼,支那竹.特筆すべき点はない.

全体としては,伝統的な東京ラーメンの形を色濃く残している.
とりわけ旨いというわけではない.
だが,そのシンプルな味には,昔ながらの伝統が守られているようだ.
(2006/4)

松楽/東京

創業1933年(昭和8年).
秋葉原では萬楽と並ぶ老舗だ.
中央通りに面している.
店は,電気店に挟まれてその喧噪の中にぽつんと佇んでいる.

昭和60年ころからパソコンを始めた僕は,機会があるごとに秋葉原を訪れた.
午前中,界隈の電気屋をめぐり腹が減ると,どこで昼飯を食おうか迷ったものだ.
そんな折,松楽に入ってラーメンを食べた記憶がある.
確か,当時は,小汚い大衆食堂を彷彿させるようなラーメン屋だった.
しかし,お店のテーブルは満席だった.ご夫婦で経営されていた.
とても暖かみのあるレトロなお店だった.

レトロ食散歩を始めて久しぶりに来てみて驚いた.
いつの間にか店舗は改装されて新しくなっている.
古い店舗の面影は 全くない.
どうやら現在は,三代目の若い方が経営しているようだ.
時の移ろいを感じさせられた.

春木家本店/東京

春木家本店 東京都杉並区天沼2-5-24 JR/荻窪
中華そば(塩)\900 ★★★★

春木家本店/東京


生ビールを飲みながら待つ.
ラーメンが来る前に,細長い皿に盛られた揚げ湯葉と海苔,わさび.梅干しが登場する.
多弁な店のおばさんが説明してくれた.
揚げ湯葉に海苔を巻いてわさび醤油で食べてくださいと.
梅干しはどうすのかなと思いながら指示どおり食べる.
どうということもない.ビールのつまみくらいにはなりそうだ.
ついつい残りのわさびも梅干しもつまみに食べてしまった.
お盆には他に黒七味が乗せられている.
よく見ると,京都原了郭の高級黒七味だ.
なかなか凝っている.

ラーメン登場.
あのおばさんが運んできてくれた.さっそく説明開始.
「最初はそのまま食べて,次に残ったわさびと梅干しを入れて食べてください.
そして,次に七味を・・・・」
「あのー,わさびと梅干しビールのつまみに食べてしまったんですけど・・・・」
「あれっ,食べちゃったの.そりゃしかたないわね.つまみになるもんね.」
と笑いながら・・・・.

スープは,豚骨・鶏ガラベースの極めてすっきりとした強めの塩味.
もちもち感のある細直麺とのマッチングがすばらしい.
和風塩ラーメンといよりは,函館塩ラーメンと似ている.
更に素晴らしいのが炙り叉焼.
実に香ばしい.
AFURI(東京恵比寿)の旨い炙り叉焼とどっこいどっこいだ.
最後に残ったスープに黒七味を少し入れてみた.
山椒の香りと上品な辛みが加わって確かにおいしい.
このスープによく合っているのだろう.
(2006/5) 

春木家本店/東京

創業1931年(昭和6年).
荻窪ラーメンの有名店春木屋(創業昭和24年)のルーツとなるお店だ.

春木屋の創業者は今村五男氏.
長野県飯田市の出身だそうだ.
戦前,荻窪で「春木家」の屋号で蕎麦屋と中華料理店を営んでいた兄弟を頼って上京.
店を手伝ったようだ.
戦後,復員してバラックから始めたのが現在の春木屋.
当初,蕎麦屋の経営を考えていたが費用がかかりすぎるため,ラーメン屋を.
本家の春木家の分家という意味で屋号を春木屋としたらしい.

今村氏は,春木家を手伝っていたときの中華料理の経験と日本蕎麦の和風だしの取り方のノウハウを融合させ,あの荻窪ラーメン特有の煮干しだしの利いた味を生み出したようだ.
このような春木屋誕生の経緯から分かるとおり,春木家本店は,春木屋の本家筋に当たるのであろう.
春木家本店は,戦後の東京ラーメンの主流となった縮れ麺を生み出した店でもある.
メニューは,蕎麦,中華類のほか丼物もある.
夏期の冷やし中華が人気のようだ.
まさに このお店の歴史が示すとおりのメニュー構成である.

たいめいけん/東京

たいめいけん 東京都中央区日本橋1-12-10  東京メトロ/日本橋
カレーライス\650 ★★★★★

たいめいけん/カレーライス


オムライス,メンチカツなど食べたいメニューがたくさんある.
だが,まずはカレーライスから.

見た目鮮やかな黄色のカレールーは何ともレトロ.
添えられた福神漬けが一層その感を強くする.
ブイヨンは ,鶏,牛,野菜がベースのようだ.コクと旨みが実によく出ている.
ラードで炒めた豚肉と玉葱が入っている.
焙煎した小麦粉とカレーパウダーが持つ芳醇な香りが食欲をそそる.
バターの風味も加わっている.
典型的な昔懐かしい洋食屋のカレーライスだ.

なお,このカレーライスのレシピは,かつてダンチュー誌上で公開されたことがある.
実は,僕の自作の少年カレーライスのモデルとしたカレーライスでもあるのだ.
(2006/4) 

ラーメン\650 ★★★★

たいめいけん/ラーメン

たいめいけん初代のときからあったメニュー.
強い魚 介系和風だしのあっさり醤油味に細縮麺.
葱,縁赤叉焼,支那竹,海苔,なるとにさやえんどう.
いわゆる戦後の典型的な東京ラーメンだ.
おそらく戦前戦後のたいめいけんの長い歴史の中で改良が加えられてきたのであろう.

完成度は高い.
昔懐かし典型的な東京ラーメンでもある.
おしむらくは麺が茹ですぎの点.
もう少し麺堅のしこしこ感が欲しいところだ.
(2006/4)

たいめいけん/東京

創業1931年(昭和6年).
洋食の有名な老舗である.
現在の経営者・料理長は,3代目の茂木浩司さん.

オムライスは特に人気があり,客の7割くらいがこれを食べているようだ.
伝統的な洋食は,昔懐かしい味として今でも大人気だ.
昼時には長蛇の行列ができる.

たいめいけんには,ラーメン がある.
初代の時代からあるメニューということだ.
たいめいけんのラーメンのみを食べたい客のために,店のあるビルの裏手に麺バーが併設されている.
オムライス専用フライパンを売っているのが面白い.

つばめグリル/東京

つばめグリル 銀座通り本店 東京都中央区銀座1-8-20 東京メトロ/銀座
ハンブルグステーキつばめ風\1260 ★★★★

つばめグリル/東京


出てきたときは,ハンバーグが完全にアルミホイルでくるまれている.
ナイフとフォークを使って中を開ける.

すると,デミグラスソースとクレソンのいい香りが・・・・
ハンバーグの上には,小さな牛ステーキが載っている.
見るからに旨そうだ.

ハンバーグはとてもジューシー.
肉の味がしっかりしている.
デミグラスソースはどちらかというあっさりタイプ.
肉の味を殺していない.

歴史あるこのハンバーグは,期待どおりレトロで旨い.
(2007/2)

つばめグリル/東京

トマトファルシー

ハンバーグについてくる.
この店独特のサラダだ.
湯むきしてドレッシングしたトマトの中に玉葱などが入っている.
すっきりとした酸味がさわやかだ.

ハンバーグの前に出てくるので,生ビールのつまみにしてしまった.

つばめグリル/東京


創業1930年(昭和5年).
新橋駅構内の旅行案内所に併設された洋食レストラン「日本遊覧協会食堂部」が前身だ.
この年,東海道線に投入された特急「つばめ」にちなんで,「つばめグリル」に改称.
創業当時からハヤシライス,カレーライス,ハンブルグステーキなどがあった.
モダンなレストランだったようだ.

戦後,銀座に移転して営業を再開.
現在の本店は,1967年(昭和42年)に新築されたものらしい.
表のネオンサインといい店内といい,昭和のレトロ感が漂っている.

一番人気は何といってもハンブルグステーキ.
今では関東を中心に多くの支店を出している.

萬福/東京

中華そば 萬福 東京都中央区銀座2丁目13-13 地下鉄/東銀座
中華そば\650 ★★★

萬福/中華そば

あっさりとした鶏ガラ豚骨ベースのスープだ.
生姜の香りが立っている.
典型的な元祖東京ラーメンの素朴なスープだ.
麺は中細直麺.ほどよい堅さになっている.
叉焼,支那竹,刻み葱のほか,なると,菠薐草,三角形の薄焼き玉子がのせられている.

銀座の長い歴史を持つ店で元祖東京ラーメンを食べることができるのはうれしい限り
煮玉子,支那竹,焼き海苔のトッピングもできる.
(2006/4)

萬福/東京

1929年(昭和4年).
現在の場所での創業は,昭和4年.
大正期に屋台で創業したらしい.
直久と並ぶ銀座の老舗である.
店のあるビルはレトロそのもの.
店内は,平成15年に改装されたようだ.
カウンターやテーブルや椅子は,高級な木材を使用して昔風に再現されている.
メニューの値段に「圓」の字を用い たり,店員も昔のメイドや給仕といった感じのものを着用している.
レトロ感を強調した趣向が凝らされている.

麺のメニューは,中華そば,ワンタンメン,タンメン,もやしそばが基本となっている.
御飯では,炒飯,ポークライス,肉野菜炒めライスがある.
午後4時以降は,中華の単品メニューも加わる.
東銀座という場所であることもあるが,結構混んでいる.
老舗店の面目躍如といったところであろうか.

共栄堂/東京

スマトラカレー 共栄堂 東京都千代田区神田神保町1-6 サンビル B1F
スマトラカレー(ポーク)\800 ★★★

共栄堂/スマトラカレー(ポーク)

テーブルの上には大きな壺に入った福神漬けとらっきょうが置いてある.
注文してから出てくるまでの時間が早い.
この日も1分足らずで出てきた.
サービスでつくポタージュも一緒に出てくる.

カレーソースは黒色に近い焦げ茶色だ.
ライスは皿一杯に盛りつけられた新潟産のコシヒカリ.
カレーソースををライスにかけるとライスの中にしみ込んでいく.
小麦粉を使わないサラサラタイプだ.
ポークはかろうじてその形状を留めているが野菜はソースの中に溶け込んでしまっている.
長時間煮込んである証拠だ.
味はいわゆる洋食屋のカレーともインドカレーとも異なる独特な味だ.
少し苦みがあるが独特のコクがある.
あっさりとした癖のない味だ.
辛みはどちらかというと弱い方だ.
ライスはとても旨い.
ポタージュは甘めで口直しに良い.

歴史あるカレーだけに安定感がある.
多くのファンがいるのは当然だが,個人的にはスパイシー感が弱くもの足らない.
僕は純インドカレーのほうが好きだ.
(2006/12)

 共栄堂

創業1924年大正13年).
スマトラカレーで知られる共栄堂だ.

共栄堂初代が東南アジア通で貿易商をしていた知人の伊藤友治郎氏からスマトラ島のカレーの作り方を教わり,日本人の口に合うようアレンジしたもののようだ.
小麦粉を使わず,じくっくりと炒めたスパイスで野菜や肉を長時間煮込んで作る.
カレーには,ポーク,チキン,ビーフ,海老,タンの種類がある.
ハヤシライスと焼きリンゴもある.
一番人気はポークのようだ.

比較的広い店内であるが,次から次へと客が来る人気店だ.
なお,最初に行ったときに気づいたのだが,普通に注文するとライスの量がかなり多い.
どうしてもカレーソースが足らなくなってしまうのだ.
ライス少な目で注文するか,ソース多めで注文するといい.

梅香亭/横浜

洋食 梅香亭 横浜市中区相生町1−1 JR/関内
ライスカレー\850 ★★★★

梅香亭/ライスカレー

ライスの上に一面にカレーがかけられている.
肉細切りのビーフだ.
比較的甘めの味付け.ブイヨンのコクが効いている.

レトロ感も満点だ.
さすが横浜の老舗洋食店の味というべきハイカラなカレーライスだ.
(2007/1)

梅香亭


創業1923年(大正12年).
横浜には,横浜グランドホテルを始め,明治の初期から多くの西洋料理店があったことが知られている.当然のことだろう.
現存する古くからの洋食屋は意外と少ない.
その一店が梅香亭だ.

店舗は創業当時のままのもではないが,外観・店内ともにレトロそのもの.
まさに骨董品のようなお店だ.
お店の表のショーウィンドウには”BAIKO Emmie's ENGLISH SPOKEN”の文字.
らかに戦後の進駐軍の接収時代の名残だ.

一番人気は何といってもハヤシライスだ.
タマネギと肉をじっくりと煮込んだ手間暇かけたものだ.
隠し味に醤油とみりんが使われているらしい.
日本風のアレンジは洋食の原点だ.
しかし,僕に興味があるのはカレーライス.
表のメニュー表示にも大きく書いてある.
このお店のカレーライスには根強い人気がある.
昔懐かしいカレーライスなのだ.
ちなみに,店内のメニューはライスカレーとなっている.

奇珍楼/横浜

中国料理 奇珍 横浜市中区麦田町2-44 JR/石川町
ラーメン\500 ★★★

奇珍楼/ラーメン

特色のあるラーメンだ.
巨大かつ大量の竹の子(メンマ)とこれまた大量の刻み葱は圧巻だ.
それにしても大きい竹の子だ.
見た目,断面が1.5センチ四方,長さ7〜8センチはあろうか.
かじりつくと意外にも柔らかく,中から甘辛い煮汁がしみ出してくる.
スープも同様に甘めの醤油味.
鶏ガラの明確な主張はない.豚骨ベースであろうか.
更に驚いたのは麺.まるでそうめんと見間違うほどの極細麺.
隣の製麺所で作った自家製麺であろう.
柔らかめであるがコシがある.
甘めのスープとよくあっている.
(2006/4)

奇珍楼


創業1918年(大正7年).
地元の人の多くは,単に奇珍と呼んでいる.
実際,店の上部に設置された赤色のテントには,中国料理奇珍と書いてある.
現在は3代目が経営しているようだ.

店舗隣には製麺所が併設されている.
広い店内にはびっしりとテーブルが置かれている.
メニューも豊富.
特に,店のお勧めは,竹の子(メンマ)のようだ.
でき上がりに3日間かかる手間暇かけたものらしい.
これをふんだんに使った竹の子ソバがある.
サンマー麺も人気のようだ.

玉泉亭/横浜

中国料理 玉泉亭 横浜市中区伊勢佐木町5-127  地下鉄/伊勢佐木長者町
ラーメン\450 ★★★★

玉泉亭/ラーメン

開店時間を過ぎているというのに入口には準備中の札がかかっている.
開店を待つ先客が4〜5人並んでいる.
待つこと約40分.ようやく開店した.

焼売を肴にビールを飲む.
昔懐かしいアサヒのラガーだ.

スープは,鶏ガラの味も香りも感じない.
かといって魚介系が強いわけではな い.
生姜の風味の効いた甘めのあっさりとした素朴な醤油味だ.
麺は,中太の直麺.比較的堅めに茹で上げられていて腰がある.
具は,叉焼,支那竹,葱に菠薐草.
特に叉焼はやや堅めのもも肉だが,厚切りで旨い.

全体として戦後の魚系和風だしが加わった東京和風系ラーメンに近い.
典型的な昔懐かしいあっさりとしたラーメンなのだ.
僕の好きなラーメンだ.
(2006/12)

玉泉亭


創業1918年(大正7年).
ラーメン誕生の歴史を見ると,関東に関する限り,原点は横浜中華街にあるようだ.
明治後期,横浜中華街において,中華汁麺を参考にラーメンらしきものが誕生.
その流れの中で東京では來來軒が元祖東京ラーメンを提供したのだろう.
同じように横浜でもラーメンを売る店が現れた.
その最初の店といわれているのが玉泉亭である.

玉泉亭の現在のラーメンは,豚足をベースに昆布,煮干しの魚系和風だしが使われているのだそうだ.
玉泉亭は,サンマーメン(生馬麺)発祥の店としても知られている.
サンマーメンとは,要するにもやしなどの炒め野菜にとろみをつけたあんをかけた醤油ラーメンのこと.
一見,喜楽 (東京渋谷)のもやしそばなどと同じように見えるが,野菜にとろみがついていることと甘めの味付けであるところが違う.
玉泉亭は,鎌倉街道北側を平行して走る伊勢佐木モールの一角にある.
レトロな大衆中華料理屋だ.

河金/東京

とんかつ 河金 東京都台東区下谷2-3-15 東京メトロ/入谷
河金丼\750 ★★★★★

河金丼

元祖カツカレーだ.

河金丼を注文すると,厨房でご主人が肉を叩き始める.
なかなか迫力ある叩き方だ.
鍋でカレーを伸ばす音も聞こえてくる.これまた迫力ある伸ばし方だ.
とんかつ,カレーともに基から作っていることがよく分かる.

丼御飯の上にキャベツが敷かれ,その上にとんかつ,カレーがかけてある.
福神漬けが添えられている.
一口食べて驚いた.
とにかくレトロかつ旨いのだ.
まずは揚げたてのとんかつ.
実に肉がシューシーで旨く,衣もさくさくしている.
次にカレー.
一言で言えばあの昔懐かしいカレーだ.甘くて旨い.
もしかしたら蕎麦屋のカレーのように片栗粉が使われているのかもしれない.

とんかつ,ほどよくしんなりとしたキャベツ,御飯と相まって四身一体の味を醸し出している.
実に見事なカツカレーだ.
食がどんどん進んだ.あっという間に完食してしまった.
まさに驚くべき元祖カツカレーだった.
(2006/12)

河金


創業1918年(大正7年).
創業者は河野金太郎氏.
浅草で屋台洋食として創業したようだ.

河金は,永井荷風の従兄弟にあたる作家高見順が昭和14年に戦時下の浅草風俗を描いた作品”如何なる星の下に”の中にも現れることで知られている.
その一節.

「合羽橋通りを国際通りに出る左角に「今半」があり、そのビルの二階に風呂屋がある.(中略)
その風呂屋の下には「ときわ食堂」「丸輿果実店」,
それから「河金」という小屋の人々の間に有名な洋食屋、
その三軒があって、さらに地下には「花月」というビリヤードがある.(中略)
広養軒といえば、前の聚楽・・・・」とバーテンは言うのだった.
「須田町食堂の発展は大したものですね」各所にある「聚楽」という食堂は須田町食堂で経営していることは,私も知っていたが・・・・」

河金を有名にしたのは,氏が考案した河金丼.
カツライスにカレーをかけたものだ.
丼に入れて提供されたことからこの名がついたようだ.カツカレーの元祖だ.
ほかに,グリルスイス(東京銀座)の千葉さんのカツカレーなるものが元祖と名乗っている.
レトロ感,旨さのどれをとっても河金丼に軍配を上げざるを得ない.

浅草の河金はもはや現存しない.
だが,その味は,ご子息が入谷で経営されている河金に受け継がれている.
この小さなレトロな店には,心のこもった様々なバリエーションの手書きのメニューが壁に貼られている.
ご主人と奥様で経営されている.
仕事一筋の厳しいご主人を奥様がひたむきに支えているといった感じであろうか.
暖かみがある下町の食堂なのだ.

なお,このお店では,とんかつの重さを匁の単位で表してある.
店の前に並べられたおかもちが一層レトロ感をかきたてる.

こんどう軒/東京

中華 こんどう軒 東京都中央区日本橋2-6-7 東京メトロ/日本橋
焼豚ラーメン\700 ★★★★

こんどう軒

焼豚ラーメンは,無地の大きなラーメン丼に盛られていた.
見た目,濃口醤油の多量のスープ.
その中でほとんど直麺に近い中太の縮麺が大海を泳ぐがごとく波打っている.
焼き豚はコークスで焼き上げるというもも肉叉焼が5〜6枚.
塊をなして岩礁のごとく盛られている.
叉焼を彩る青葱は,岩礁上の草付である.

鶏ガラ・豚骨ベースの濃口醤油味のスープは,甘目でコクがある.
だが,あっさりしていておいしい.
叉焼のエキスがしみ出しているのであろうか.
麺は適度なもちもち感があってスープとよくあっている.
叉焼は堅めであるが香ばしく,噛むほどにおいしい.
元祖東京ラーメンというよりは,むしろ中華汁麺に近いのかもしれない.

壁には気になるメニューが.
「創業88周年記念カレーライス(スープ付き」と短冊に書かれている.
それにしてもものすごい歴史だ.
おそらくレトロ極まる昔風のおいしいカレーライスなのであろう.
心大いに乱れた.次回は必ずこれを喰わねばなるまい.
(2006/4)

こんどう軒/東京

創業1916年(大正5年).
日本橋三越本店(大正3年)が完成して間もなくしたころだ.
高島屋東京店(昭和8年)の真裏の細い路地脇にある.
いや,歴史を踏まえれば,こんどう軒の前に高島屋ができたというべきであろうか.
店舗上部に設置されたネオンサインが目印である.

店内は,創業当時のままではないにしろ相当に古い.レトロである.
テーブルがいくつか不規則に置かれている.
二階もあるようだ.
麺類中心の中華料理屋のようだ.
中でもコークスで焼き上げるという叉焼がおいしいらしい.
人気の焼豚ラーメン(叉焼麺)は,昼過ぎには売り切れるという.

大勝軒/東京

中華料理 大勝軒 東京都中央区日本橋人形町3-1-9 東京メトロ/人形町
肉州麺(ラーメン)\500 ★★★

人形町大勝軒/東京


店の前では,初老の女性が植木鉢の手入れをしていた.
店の奥さんのようである.
声を掛けると店内に案内された.
水ではなく麦茶を出してくれたのはうれしい.

肉州麺とは聞きなれない名前である.
スープは,比較的濃いめの醤油味だ.
鶏ガラ・豚骨ベース.生姜の香りがほのかに立つ.
元祖東京ラーメンのそれである.
麺は,細縮麺で適度の堅さにゆだられている.
腰がある.
具の縁赤叉焼がめずらしい.
わかめにさやえんどうといった具も戦前からあったのだろうか.

あっさりとしたレトロな東京ラーメンらし いラーメンだと思う.
(2006/4)

大勝軒/人形町


創業1913年(大正2年).

東京には大勝軒という屋号のラーメン店がたくさんある.
その系統は,大きく3つに分けられるようだ.
その1は,大正2年に人形町で創業した 「中華料理大勝軒」の系統.
その2は,昭和23年に荻窪で創業した「丸長」の系統.
その3は,昭和30年に永福町で創業した「永福町大勝 軒」の系統である.

人形町大勝軒は,昭和63年に5代目の現在の店主が業態を珈琲店(東京都中央区日本橋人形町2-22-4)に変えて現在に至っているとのことである.
こうして途絶えた人形町大勝軒の味を継承したのが現在ある中華料理大勝軒らしい.
老舗の多い人形町界隈において,中華料理の草分けだったようだ.
暖簾分けした店舗も十数店にものぼるらしい.
メニューの中心は麺類であるが,中華の一品料理もある.
特に海老焼売がお勧めらしい.
比較的高齢の御主人と奥さんとの二人で経営されている.

進来軒/千葉

中国料理 進来軒 千葉県千葉市稲毛区天台5-6-5  千葉モノレール/穴川
ラーメン\480 ★★★★

進来軒/千葉穴川

元祖東京ラーメンを承継する伝説のラーメンだ.

大きめの丼に盛られている.
スープは,鶏ガラ・豚骨ベースのようだ.
生姜と生醤油の香りが際立っている.
少し甘めの素朴なあっさり醤油味だ.
中華麺のスープに近い.
麺は,中太の直麺.もちもち感は適度に押さえられている.
具は,細切り支那竹が雰囲気を出している.
鶉の茹卵が入っているのはめずらしい.

スープ,麺,具 がお互いに絶妙な味のバランスを保っている.
素朴でありながらも深い味わいを出している.
実にあっさりと,飾らないしみじみとした旨さがある.
元祖東京ラーメンにふさわしいレトロな一杯だと思う.
(2006/4)

進来軒

進来軒

元祖東京ラーメンの店來來軒(創業明治43年)が閉店したのは昭和51年ころのようだ.
その味を引き継ぐ唯一の店が進来軒.
ご主人は,來來軒の四代目に当たる宮葉進さんという方.
百年前の味を守り続けているという.
宮葉さんは, 弟子入りした來來軒の三代目から伝統の味を託された.
昭和44年に進来軒を開店したようだ.

店内は,広く明るく清潔だ.
メニューも豊富.
麺類,中華一品料理,丼物,カレーライスもある.
ラーメンと餃子/炒飯/カレーライス等とのセットメニューもある.
出前もしている.
地元の人から愛される地域密着型のいわゆる大衆中華料理屋だ.

東京ラーメン

進来軒/千葉穴川

洋食からは遅れたが,東京でも函館や横浜に次いでラーメン屋が現れた.
來來軒だ.
浅草で東京ラーメンの原型となるラーメンを提供したのだ.
かくして來來軒は,東京初のラーメン専門店,元祖東京ラーメンの店とされている.
(写真 來來軒の復元 新横浜ラーメン博物館)

新横浜ラーメン博物館によると,東京ラーメンとは,おおむね次のようなものらしい.

東京ラーメンの草分けは,浅草の来々軒(創業明治43年).
鶏ガラ,豚骨,野菜でとった醤油味のスープ.手打ちのストレート麺(やがて機械打ちの縮れ麺が主流となった).
焼豚,メンマ,きざみネギといったシンプルな具.
戦後,多くの店が,鶏ガラ、豚骨でとった澄んだスープに,煮干しや節物類などの和風だしを加える.
醤油味,縮れ麺,和風だしという三点を最も早く実現.
具に,なると,ほうれん草などが加わる.
繊細な味わいが魅力.
中国の麺料理を日本のラーメンへと変化させている.
現在の東京のラーメンは多種多様.
全国のラーメンの味が楽しめる.東京ラーメンを出す店は年々減少している.
現在,来々軒の血を引く店は,千葉稲毛の進来軒のみとなっている.
地元の主な店:萬福,春木屋,来集軒,丸信
(新横浜ラーメン博物館HPより要約)

松栄亭/東京

洋食 松栄亭 東京都千代田区神田淡路町2-8 東京メトロ/淡路町
カレーライス\730 ★★★★★

松栄亭

写真を見ただけで味を想像できるほどレトロなカレーライスだ.
肉は,豚ロース.
甘くておいしい.
大きめにカットしたたまねぎが入っている.
シャキシャキしている.
じゃがいもを加えたら,少年のころにお家で食べたカレーライスそのものだ.
ただ黙々とお腹一杯食べたくなるカレーライスだ.
量が若干少ないのが難点だ.
(2006/10)

松栄亭


創業1907年(明治40年).
神田界隈で最も古い歴史のある洋食屋だ.

以前は,栄屋ミルクホールを彷彿させる今にも朽ち落ちそうな古い店舗だった.
平成14年ころから,隣のビルの新店舗で営業している.
外観・内装ともにレトロな洋食屋を演出する造りとなっている.

松栄亭の名物は,洋風かき揚げ.
初代店主は東京帝国大学哲学教授のフォン・ケーベル氏の専属料理人だったとか.
そのため当時学生だった夏目漱石が急に松栄亭へ.
その時,あり合わせの材料で作ったフライが洋風かき揚げの元になったそうだ.
実際にお店に行くと,客の相当数が洋風かき揚げを注文する人気メニューだ.

来福亭/東京

西洋料理 来福亭 東京都中央区日本橋人形町1-17-10 東京メトロ/都営地下鉄/人形町
カレーライス\700 ★★★★★

来福亭

1階はやたら細いカウンターのようなテーブル席が4卓.
そこに向かいあって座るのだから料理を置くスペースを確保するのがやっとだ.

絵に書いたようにレトロ.
味も実にマイルドで旨い.
明治大正期のカレーライスがどんなものであったのかが分かる.
貴重なレトロカレーライスだ.
(2007/2)

来福亭


創業1904年(明治37年).
東京人形町には洋食の老舗が多い.
その一つがが人形町甘酒横丁にある来福亭だ.
親子丼で有名な玉ひでの右隣だ.
ちなみに玉ひでの左隣は洋食の小春軒(明治45年創業).

来福亭/東京


来福亭の創業の経緯はよく分からない.
お店は二階建てのレトロな日本家屋.
二階の上部には大きく”西洋料理来福亭”の文字が入っている.
いかにも古めかしい看板だ.

来福亭の人気メニューはメンチカツ.
注文する客が多い.
しかし,ここのカレーライスもなかなかの評判だ.
どうやらルー作りから完成まで2週間をかける手の込んだものらしい.

朝松庵/東京

そば処 朝松庵 東京都目黒区上目黒2ー42-12  東京メトロ/東急東横線/中目黒
カレー丼\700 ★★★

朝松庵

元祖カレー丼だ.
ルーは鮮やかな黄色だ.
蕎麦つゆで溶いて片栗粉でとろみをつけているようだ.
具は,豚肉と玉葱のみ.甘めのシンプルなレトロな味.
いかにも蕎麦屋が考案したカレー丼らしい.

このカレー丼の由来を知っているだけに遙か昔の明治の味を感じてしまう.
添えられたグリーンピースが一層その感を深くする.

現在の味の水準からすれば決して旨いとまではいえない.
だが,明治の時代にあってはこの丼がいかに先進的でハイカラなものであったかは容易に想像がつく.
まさに庶民でも食べることのできた洋食カレーライスであったのであろう.
貴重な歴史遺産のように思えてならない.
(2006/12) 

朝松庵

創業1892年(明治25年).
中目黒の老舗蕎麦屋だ.
カレー南蛮(蕎麦)・カレー丼の元祖のお店として知られている.

カレー南蛮・カレ−丼が考案されたのは,明治41年ころのこと.
当時,大阪谷町に東京そばの屋号で出していた支店で考案された.
カレーライス人気を背景に朝松庵の二代目が考案したこのメニュー.
売り出したところ好評を得て,明治43年ころ,東京でも売り出したらしい.
洋食にこだわって,長葱の代わりに玉葱を使ったところに特徴があるようだ.
和食と洋食の融合という点でこれまた斬新な発想というほかない.
現在,お店は4代目が経営されている.

ポールスター/東京

ポールスター 東京都千代田区丸の内1-4-5 三菱UFJ信託銀行本店ビルB1
日本郵船特製ドライカレー\1900 ★★★★

ポールスター

日本郵船伝統のドライカレーは平日のランチでしか食べられない.
カレーピラフのような混ぜカレータイプではない.
ウェットタイプのキーマカレーをライスの上に載せた郵船式ドライカレー.
揚げ玉葱と4つにカットされたゆで卵がトッピングされている.
これに福神漬け,らっきょう,紅生姜の薬味とミニサラダがつく.
生のスパイスが効いた辛めの本格的印度風の味だ.
よく煮詰められたキーマと野菜からコクも出ていてスパイシー.

現在でも十分に通用する現代的なおいしさなのだ.
なお,元祖薬味の福神漬けだが,こちらは普通の福神漬けだった.
(2006/12)

P−ルスター


日本郵船会社を設立されたのは明治18年のこと.
欧米の海運会社に対抗するための国策会社的意味を持っていた.
日本郵船が欧州定期航路の運行を始めたのは,明治29年(1896年).

船内食堂では,鍛えられたコック達によってハイレベルの西洋料理が.
そのメニューの中にドライカレーがある.
日本郵船の豪華客船三島丸のコック長が考案したもののようだ.
日本郵船歴史博物館の資料によると,実際に,明治44年4月9日の欧州航路三島丸のディナーメニューの中”Lobster&Dried Curries”という記載があるようだ.
ドライカレーの元祖だとする説が最も有力だ.
一方で大阪難波の自由軒が元祖だとする説もある.
海軍にもドライカレーがあったようだ.

現在では,日本郵船の関連会社が経営するレストランポールスター(創業昭和27年)が復刻版として日本郵船特製ドライカレーを提供している.

なお,カレーの薬味の定番になっている福神漬(上野酒悦).
これを薬味とすることを考案したのも船内食堂のコックのようだ.
当初,チャツネをピクルスに変えたところ、酸味が強くて日本人には不評だった.
そこで,大正5年ころ,福神漬けに切り替えたところ好評を得て定番化したらしい.
ただ,当時は福神漬けはが高価.
三等船客にはたくあんを付け合わせとして出していたようだ.

新宿中村屋/東京

東京都新宿区新宿3-26-13 東京メトロ/都営地下鉄/新宿/新宿三丁目
インドカリー\1470 ★★★★

新宿中村屋/東京

純インド式カリー.
提供したのは,昭和2年のことのようだ.

きれいなソースポットに盛られている.
ライスも旨そうだ.
カレーソースの特徴は何よりも小麦粉が使われていないこと,
ヨーグルトの酸味とチキン・野菜ブイヨンのコクがよく出ていて旨い.
スパイシー感もある.生のスパイスを使っている証拠だ.
純インド式カレーのゆえんだろう.
具のtチキンも味があってなかなかのもの.

完成度抜群.
さすがにこだわりのカレーだけのことはある.
(2004/8)

カリーパン\150 ★★★

新宿中村屋/東京


新宿中村屋は,本来,明治時代から続くパン屋だ.

昭和15年から販売しているというカリーパン.
ピロシキのような形をしている.
表面は細かなパン粉を揚げた感じだ.
パンの皮はレトロな味.
中身のカレーはそれほどでもない.
残念ながら,あまりカレーの味がしないのだ.

全体としてバランスが悪い感じだ.
これがレトロなカレーパンなのかもしれない.
(2006/8)

新宿中村屋/東京

創業1901年(明治34年)
東京本郷で創業した老舗のパン屋だ.
創業者は相馬愛蔵氏.
新宿の現在の場所に移転したのは明治42年のことのようだ.

銀座木村屋(創業明治2年)があんぱんなら,中村屋はクリームパン.
明治37年に考案され発売されたらしい.
昭和2年には,喫茶部を開設.
日本で初めて純インド式カリーライスを発売したことでも知られている.

現在の中村屋本店は5階建ての立派なビルとなっている.
伝統のインド式カリーライスは本店2階のルパで食べることができる.

新宿中村屋/東京

インド式カリーの誕生秘話

インドの独立運動家で日本に亡命していたボースを相馬夫との出会いにあったようだ.
その誕生秘話については,新宿中村屋HPに詳しく掲載されている.

帝国ホテル/東京

帝国ホテル 東京都千代田区内幸町1-1-1 東京メトロ日比谷
帝国ホテル特製ビーフカレーライス\2415 ★★★★

帝国ホテル/東京

帝国ホテル本館1階のユリーカが閉するらしい.
久しぶりに行ってみた.

伝統のビーフカレーはもちろんソースポットに入っている.
ライスの量も比較的多めだ.
らっきょう,福神漬け,ピクルスのみじん切り,レーズンアーモンド,アーモンドの細切りなど6種類の薬味がつく.

カレーソースは,トマトの酸味の効いている.
ブイヨンのコクも出ている.
帝国ホテルのビーフカレーらしくすり下ろされた野菜の質感も残っている.
粘度が高い.
牛肉はほどよく煮込まれて旨い.
素材が良いのだろう.
ただし,辛さとカレーの風味が弱いのは残念だ.

全体としては,上野精養軒のビーフカレーによく似た味だ.
決してカレーカレーしていない.
まとまりを持っている.
そこはかとなくレトロな一流の味に日本のカレーの歴史を感じる.
(2006/12)

帝国ホテル/東京

創業1890年(明治23年).
明治維新後,当時の外務卿井上馨が展開した鹿鳴館外交を支えるべく,井上が実業家渋沢栄一,大倉財閥の大倉喜八郎を説得して,鹿鳴館の隣に建設させた.
国策的意味を持つ帝国ホテルだ.

明治から現在に至るまで,日本を代表する国際ホテルとしての役割を果たしてきた.
それだけに日本におけるフランス料理の発展に及ぼした影響は大きい.
帝国ホテルの厨房のエリートコックは,フランス料理の頂点に位置するパリの名門ホテルリッツの厨房で修行するのが伝統.
帝国ホテルのカレーライスは,創業当時からあったようだが,現在帝国ホテルで提供されているカレーは,第8代料理長となった石渡文治郎氏が昭和3年から昭和5年にかけてホテルリッツで修行していた際に欧州で習得した英国風カレーが基本となっているという.
特徴は,みじん切り野菜をバターで炒め、小麦粉やカレー粉を加えて更に炒め,これをブイヨンなどでのばして仕上げる点にあるようだ.
野菜のつぶつぶ感が残っているのが特徴らしい.

ユリーカは,平成19年1月に閉店した.
カレーは,その後にオープンしたレストランでで食べることができる.

M&Cカフェ(エムシーカフェ)/東京

M&Cカフェ 東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ4F JR東京
早矢仕ライス\1000 ★★★

エムシーカフェ/東京


丸善の創業者早矢仕有的氏ゆかりのハヤシライスだ.
お店は,OLとともに初老のご夫妻の姿が多い.
昔懐かしい味を期待して早矢仕ライスを食べに来たのであろうか.

早矢仕ライスのソースは酸味の効いた甘めの黒っぽいもの.
ビーフ味で強いコクがあるが肉そのものは見当たらない.
具も少なめでわずかな玉葱とマッシュルームが混じっているだけだ.
実に現代的な味だ.
残念なことに明治を感じさせるようなレトロ感は全くない.
ただ,ラグビーボール型のライスだけがレトロの面目を保っている.
(2006/12)

エムシーカフェ/東京

丸善は,1869年(明治2年),早矢仕有的氏が横浜で創業.

丸善百年史には,ハヤシライスについて,次の記載があるという.
「幕末か明治のことであろう.
友人が訪問すると、有的は台所に有合せた肉類や野菜類をゴッタ煮にして、飯を添えて饗応するのが常であった.
そこから人々はこの料理をハヤシライスといい、ついにはレストランのメニューにまで書かれるようになった.」

この早矢仕ライスは,かつては丸善レストランで食べることができた.
現在は,丸善本店がある丸の内オアゾ4FのカフェM&C(エムシーカフェ)と丸善日本橋店内のカフェで食べることができる.