一平/札幌 琴似
カケラーメン(醤油)\600 ★★★★★
<札幌ノスタルジックラーメンシリーズ その31>
1979年(昭和54年)創業.
旭川の藤原製麺の札幌支店という位置づけのようだ.
いつ食べても昔懐かしくて旨いと思うラーメン屋だ.
スープは,動物系+野菜系ベース.
透明感のある実にすっきとした旨いスープだ.
しかも,昔懐かしい.
麺は,藤原の中細縮麺.
低加水のシコシコ麺で,これが何ともノスタルジック.
昭和の味わいがある.
実に旨い.
薬味はネギのみ.
これぞラーメンの神髄が味わえる.
やっぱり昔懐かしい実に旨いラーメンだ.
今日も汽車の悲しげな汽笛が鳴り響く.
昭和の香りのする店内で啜るこのラーメンに,昭和の郷愁が掻き立てられる.
というわけで,ノスタルジック度:★★★★★
(2011/9)
カケラーメン(塩)\600 ★★★★★
肌寒い一日だ.
店内では,早くもストーブが炊かれている.
わずかに灯油のすすの香がする.
冬の記憶が蘇る.
かけラーメンには独特の美しさがある.
ラーメンの本質が凝縮されているのだ.
限りなく函館ラーメンに近い塩スープ.
豚骨清湯の透明感の中に深みがある.
やや多めの油と縮れたつるつるの中細麺が泳ぐ.
確かにラーメンを食べているのだと実感できる.
そんなラーメンが好きなのだ.
(2008/10)
カケラーメン(正油)\550 ★★★★★
小雪が舞う寒い日だ.
熱いラーメンをすすりたくて暖簾をくぐる.
狭い店内は暖かい.
ほのかにストーブの灯油の匂いがする.
北国の冬の古き良き昭和の香だ.
カウンターに座る.
葱が添えられただけのシンプルなラーメンだ.
これぞラーメンだと自己主張している.
豚骨の旨みと野菜の控えめな甘さが,醤油の風味とともに味覚を刺激する.
柔らかめの中太麺は,スープと絡んでつるつると喉下に流れ込んでいく.
カウンターの上に掛かった暖簾には,旭川藤原製麺と染め抜かれている.
夢中でラーメンをすすった.
開店から30年近くの歳月を経た昭和のラーメンだ.
貨物列車の警笛が鳴った.
余韻を引くかすれた物悲しい響きだ.
瞬間,遠く過ぎ去ったあの時代に,とある駅近くにあった昭和のラーメン屋のモノクロの記憶が脳裏をよぎった.
カケでこれだけ喰えるレトロなラーメンはなかなかないのだろう.
ラーメンを食べる充実感を存分に味わうことができた一杯だった.
(2007/12)
■ラーメンの一平■
札幌市西区琴似1条1丁目7-1
無休/11:30~26:00
1979年(昭和54年)
カウンターとカウンター替りのテーブル2卓だけの小さなお店.
いかにも昭和のラーメン屋といった感じだ.
レトロ感も十分.
はち巻きをして真剣にラーメンを作られるご主人もいい.
ラーメン類のほかには炒飯もある.
ラーメンのトップメニューは塩ラーメンだ.
いつの間にか\50ほど値上がりして割高感を感じるが,いたしかたないことだろう.
<メニュー>
ラーメン(塩・醤油・味噌)\700
カケラーメン\600
小ラーメン\600
野菜ラーメン\700
五目ラーメン\850
チャーシューメン\900
特製ラーメン\800
五目アンカケ\900
味噌南\850
チャーハン\700
中華丼\900
アンカケ焼ソバ\900
など
(2011/9)
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