豆天狗/名古屋 中部国際空港
中華そば\700 ★★★++
<名古屋ノスタルジックラーメンシリーズ 番外編>
久しぶりの年末年始の実家への帰省だ.
僕は札幌から,妻は東京から.
初めて降り立つ中部国際空港だ.
年末だというのに意外と人が少ない.
昼過ぎ,何か食べようと空港4Fの食堂街をうろうろする.
あるではないか.飛騨高山ラーメンの豆天狗の支店だ.
僕の田舎は飛騨高山にほど近い.
かつて高山ラーメンも何軒か食べた.豆天狗でも食べたころがある.
まるで蕎麦のつゆのようなスープの中華そばだ.
そういえば年越し蕎麦も食べていない.
年越し蕎麦ならぬ年越しラーメン.
しかも僕の里のラーメンだ.
今年最後のラーメンにはぴったりだろう.
スープは豚骨ベースのあっさりとした醤油味.
高山ラーメンは通常鶏ガラなのだが,豆天狗は豚骨なのだ.
スープの色は,高山ラーメンにしては薄目.
本店より薄い感じがする.
麺は高山ラーメンらしい低加水率の細縮麺.
パサパサ感がる.
かんすいもほとんど使われていないので,麺の色は白に近い.
これは旨い.
具は元々シンプルだが,バラ肉叉焼には高山ラーメンの特徴が出ている.
相変わらず全体の量は少ない.
高山ラーメンの特徴だ.
本店の中華そばの雰囲気は出ているが,空港という制約もあるのだろう.
全体に完成度は高くない.
まあ,こんなもんだろうか.
その後,約3時間.
雪に埋もれた里の実家が僕を迎えた.
(2007/12)
愛知県常滑市セントレア1丁目1番地 中部国際空港旅客ターミナルビル4F
1949年(昭和24年)

豆天狗の創業は1949年(昭和24年).
高山でも老舗の中華そば屋だ.
高山ラーメンの草分けは,戦前創業のまさご.
ほかにも,やよいそば,角やなどの老舗もある.
まさごを代表とする高山の中華そばの特徴は,鶏がら・鰹節・野菜をベースのスープに,醤油、味醂などをあわせたタレを一緒に混ぜて寸胴で煮込むところに特徴がある.
まるでかけ蕎麦のつゆのような和風の醤油味で,濃い色をしたスープなのだ.
麺も平打ちの縮れの強い細麺.
加水率が低く,かんすい少な目の白い色をしている.
具は,バラ肉叉焼,飛騨葱、メンマとシンプル.
まさに田舎の中華そばといった感じだ.
レトロ感も十分.
日本の民芸の里を代表する飛騨高山らしい歴史あるラーメンだ.
飛騨高山にお越しのラオタの方々には,是非とも高山ラーメンをお勧めしたい.
(2007/12)