味のむろ市/室蘭
チャーシューメン(塩)\800 ★★★★★
室蘭出張.
ラー翁さんから情報をいただいたことを思い出し,この店へ.
輪西の昭和レトロな商店街は,閑散としている.
往時の栄華が偲ばれる.
午後2時近く暖簾をくぐる.
店内には誰もいない.
店主は女将さんと聞いていたが,誰もいない.
何度も「ごめんください」と叫んだが誰も出てこないのだ.
テレビはつけられたまま,厨房のラーメンスープの入った寸胴がかけられたコンロにはとろ火がついている.
カウンター席に座り込んでしばらく待つことに・・・.
店内はきれいに掃除されている.
壁には,著名人の色紙や駒大苫小牧高校野球部員らの写真などが貼ってある.
しばらくして,女将さんが段ボール箱を抱えて帰ってきた.
買い物に行かれていたようだ.
評判のチャーシューメンを注文する.
一口,実に旨いラーメンだ.
化調も使われているのだろうが,魚介,特に昆布の旨みがよく出ている.
ベースは豚骨のようだ.
脂は決して少なくないがクリアな味.
室蘭製麺の中太麺は,こしがあってもちもち感がある.
スープと合っていて旨い.
叉焼は,評判どおり絶品だ.
素材の味が生かされている.
5枚は入っている.
室蘭で食べたラーメンの中では,清洋軒と肩を並べる旨いラーメンだ.
味の傾向も似ている.
昔食べた懐かしい優しい味のラーメンだ.
豚骨・鶏がら・野菜をベースに昆布などの魚介を効かせた清湯スープに中太縮麺のラーメン.
これが室蘭ラーメンの概念なのだろうか.
このラーメンを食べてみて,東京/町田の超人気行列店「雷文」のラーメンの味を思い出した.
そういえば,雷文の女将さんも室蘭出身だった.
(2008/4)
室蘭市輪西町1丁目22-5
定休日不明/営業時間不明

創業1977年(昭和52年)ころ.
女将さんは,古川さんという方.
当初は,現在の店の近くで営業.
10年ほど前に近所の火事で焼け出され,現在の場所に移転したそうだ.
そのため,店内は比較的新しい.
カウンターと小上がりがある清潔な店だ.
メニューは,基本的にしょうゆ,塩のみ.
あとは,各味のチャーシューメン,メンマラーメンがある.
シンプルなメニュー構成.
「30年間,味は変えていません,いや変えられないんです.」と.
女将さんの言葉が印象的だった.
(2008/4)