綱取物語/札幌
横綱チャーシュー麺(綱取味噌)\750+\250 ★★★★+
そういえば,このメニューを食べ忘れていた.
綱取りを目指すこの店の最強メニューだ.
横綱味噌にしてみた.
おや,村中色が後退したような気がする.
むしろオリジナル色を強くしたのだろうか.
旨味コクとも十分な旨いスープだ.
脂やスパイスの感じもいい.
やや化調が強めだが実に旨い味噌スープだ.
麺は森住の中細縮麺.
これはいつもながらなかなかだ,
スープとの絡みも申し分ない.
さて,横綱チャーシューだ.
厚さは優に3センチくらいはある.
約100グラム.
表面に醤油ダレが塗って炙ってある.
トロトロに煮たバラ肉叉焼は,脂身がとろ~り.
実に旨い.
力強い1杯だ.
マスターの創意を凝らして是非とも更なる進化を期待したいものだ.
(2009/3)
汁なしガーリックトマト(限定)\750 ★★★★++
冬のトマトつけ麺ver2(濃厚魚介)\750 ★★★★++
【汁なしガーリックトマト】
トマト混ぜ麺のver2が登場した.
前バージョンとの大きな違いは,前バージョンのタレや具が,動物系ベースのスープに,フレッシュに近いトマト,にんにくチップ,魚粉,セロリがポイントとなっていたのに対し,このバージョンでは,動物系のスープで煮詰めたスパイストマト,多めのにんにんくスライス,オクラに変わって点だ.
しかも,熱々のあつもり.
タレそのものの濃厚さがアップしているだけでなく,にんにくチップでは出ない自然なにんにくの風味が加わって実に旨い.
しかも,オクラのとろみにより,タレと定評のある平打ち麺との絡みが格段にアップしている
計算された混ぜ麺だ.
前バージョンとの好みは分かれるかもしれないが,オリジナリティーがあって減点要素のない旨い混ぜ麺だと思う.
【冬のトマトつけ麺ver2(濃厚魚介)】
かなり前かた提供されていたが,食べ遅れてしまった.
つけだれは,トマトの濃厚さを維持しつつ,前バージョンよりもスパイス・エスニック調は控え目になっている.
その変わりにあさりの味とコクで魚介系を強調しようとしているのだ.
だが,以外にあさりの威力は出ていない.
濃厚とまではいかないが,味が自然になっている.
トマトの濃厚な感じもいい.
これに定番の平打ち麺が相まって旨い.
厚切り叉焼もいい.
全バージョンと甲乙つけ難いが,トマト味にあさりの旨味が加味された旨いつけ麺であることは間違いない.
(2009/2)
醤油\650 ★★★★+
そういえば,醤油が未食であったことを思い出した.
おお~,村中テイストのコク醤油味だ.
油も多め.
動物系をベースの旨味,コクがよく出ている.
油の甘味と一体となって旨い.
森住の中太麺はスープによく絡む.
軽く火当てしたもやしなどもいい.
ホロホロ系炙り叉焼は,厚みがあって旨い.
味玉もトロリ.
このお店,全体に味は確実に安定してきている.
綱取りも間近だろうか・・・.
(2009/1)
冬のとまとつけ麺 濃厚(ほんのり)エスニック!\750 ★★★★++
新手が開発されたようだ.
秋のとまとつけ麺に続いて今度は冬バージョンた.
さて,そのお味は・・・.
お~お,濃厚だ.
トマトの輪郭がはっきりしている.
これにスパイスが効いてトマトの酸味や旨味を盛り上げている.
ほんのりというよりは,かなりエスニックなのだ.
切れもあって実に旨い.
麺は,いつもの平打ちだが,麺の旨味が十分に感じられる.
つけだれの威力の賜物だ.
つけだれは,これより濃厚でも薄くてもいけない.
炙り叉焼は,厚切り1枚になった.
これによって,ジューシーさをはっきりと味わうことができるようになった.
旨い.
トマトベースの濃厚さをぎりぎりまで追求した力作だ.
非常にいい出来だ.
秋バージョンよりもパスタ料理風の感じは強まっているが,旨い.
濃厚にしたことによって,パンチが加わった.
これに,スパイス効果によるすっきりとしたキレのあるトマトの酸味が感じられるようになった.
今回のものを含め3種類のとまとつけ麺の中では一番旨いバージョンだと思う.
これなら,横綱に対しても真っ向勝負ができるかもしれない.
(2008/12)
綱取味噌 ver3 エスニック(限定)\750 ★★★★+
今日の対戦相手は,寅乃虎の一特(一ノ寅特辛)だ.
綱取りに向けての大事な一戦ともいえる.
面白い勝負になりそうだ.
仕切りが続く.
漂い来るスパイシーな香りは,ver3がややリードか.
生のスパイスのいい香りだ.
うっとりする.
だが,火当てした唐辛子のとげとげしい香りも混じっている.
ただならぬ気迫を感じる.
さあ,立合い.
激しい突っ張り合いだ.
両者とも両腕がよく回転している.
ver3の強烈な辛味,濃厚スパイス味噌の旨味やコク.
一特とほぼ互角だが,やや一特のスパイシー感に押され気味か.
それにしても,中盤よく踏ん張っている.
おや,どうしたver3!
じりじりと土俵際に後退していくではないか.
麺だ.
麺が弱い.
あまりにもよく出来すぎた強烈パンチのスープに影が薄くなってしまっているではないか.
一特の麺に力負けしている.
勝負はあった.
最後は,炙り叉焼でうっちゃたが,一特の麺パワーには一歩及ばなかったのだ.
僅差の惜し勝負だった.
店主の創造力あふれる旨いラーメンだと思う.
更なる新手を期待したい.
(2008/10)
tomate ヌードル(限定)\750 ★★★★++
秋のとまとつけ麺が出たかと思ったら,今度は,トマト系の汁なし麺だ.
第1弾,汁なしtomate.
麺は,つけ麺用の平打ち麺だ.
約1.5玉分はある.
量は十分だ,
旨い.
タレは,とまとつけ麺のつけだれをベースにしているようだ.
より濃厚で,味・コクともに増している.
トマトの酸味もいい感じだ..
にんにくチップと魚粉がポイントだ.
これがタレに混ざるとコクと旨味が増す.
力強くもなる.
具のキャベツ,セロリ,炙り叉焼もいい.
セロリは,好みが分かれるかもしれないが,僕はいいと思う.
よく混ぜて,麺,タレ,具が一体となると非常に旨い.
チューニング用のハバネロと粉チーズを加えると,更にインパクトがある.
トマトベースだけに飽きもこない.
パスタのようでありながら,ラーメンらしさもある.
新感覚の旨い汁なし麺だと思う.
第2弾もあるようだ.
はたして綱取りに向けての新手となるだろうか・・・.
なお,メニューからとまとつけ麺が消された.
夏季限定という趣旨なのだろう.
(2008/9)
秋のとまとつけ麺(スープカレー風)\750 ★★★★
前回の訪問から少し時間があいてしまった.
様子を見に立ち寄ってみる.
またまた新作が出ているではないか.
店の前に置かれた黒板に書いてある.
秋のとまとつけ麺.スープカレー風だ.
入店する.
ほぼ,満席だ.
一つだけ空いていたカウンターに座る.
おや.厨房には新たな男性スタッフが加わっている.
長身の80年代リーゼント風の方だ.
いよいよ人手が足りなくなってきたということだろうか.
辛さは,並,中辛,辛,激辛の4段階から選べる.
並で注文.
平打ち麺と具は,定番のとまとつけ麺と同じだ.
つけだれにつけて一口すする.
つけだれは,定番のとまとつけ麺のつけだれをベースに,カレーの風味がついてる.
だが,予想していたよりスパイスの風味が弱い.
スパイスの切れもあまり感じられない.
どうやらこれは,ノーマルなカレーパウダーを使っているようだ.
これはこれで旨いとは思う.
つけだれの中の具に,しめじのほかエリンギを加えたあたりも秋らしい.
だが,クミン,コリアンダー,クローブなどの生のスパイスを加熱処理して,スパイスの風味と切れを更に出したらもっといいように思うのだが・・・.
このメニュー,綱取りに向けての新手というようりは,従来の手の取り口を変えたものだ.
パンチ力が今ひとつなのが残念だ,
つけだれだけに関していえば,寅乃虎の寅つけ麺に寄りきられそうだ.
(2008/9)
とまとつけ麺\700 ★★★★+
定番メニューになっているつけ麺だ.
店主の自身作のようだ.
つけだれは,鶏塩コンソメスープにトマトペーストで酸味をつけたイメージだ.
もちろん,実際はラーメンスープで作っているのだろうが・・・.
旨味があるだけでなく,トマトの酸味がいい.
これに油で炒めたシメジと唐辛子が油分とともにコクとピリ辛を与えている.
旨いつけだれだ.
麺は森住の平打ち麺.
定番の麺だ.
これもいい.
具は,トマトやバジル.
ここまでくると,もはやつけ麺というよりは,つけパスタというイメージだ.
オリジナリティーあふれるいいメニューだ.
(2008/7)
綱取風魚介つけ麺(アンチョビ)\750 ★★★★++
綱取りを目指す若き店主は,次々と新手を繰り出してくる.
油断できないのだ.
1週間に1度はマークする必要があるだろう.
店の前に立って黒板を見る.
やはり出ているではないか.
新作の魚介つけ麺だ.
しかもアンチョビと書いてある.
塩漬け鰯でつけだれを作るとは何ということだろうか.
綱取りを目指す新手中の新手に違いない.
麺は平打ちにしてもらう.
このお店のつけ麺の定番の麺だ.
つけだれはのベースは動物系なのだろうか.
これに加熱したアンチョビペーストが溶かしてある.
これにより節系とは違う魚介味になっている.
鰯の生臭さはほとんど感じられない.
コクと旨味も十分だ,
しかも,絶妙の塩味になっている.
平打ち麺との相性もいい.
驚くほど旨い.
具の炙り叉焼も厚くて旨い.
イタリアンバジルとレモンが,つけだれに心地よい野味と酸味を与えている.
ここまで来ると,平打ち麺がまるでフェットチーネのように思えてくる.
アンチョビを使ったスープパスタだ.
新感覚の旨いつけ麺だ.
イタリアンからの発想だろうが,まさかアンチョビがつけだれになるとは思わなかった.
早くも新大関誕生といったところだろうか・・・.
(2008/7)
塩(紅塩)\650 ★★★★+
豚骨,野菜,昆布系魚介のスープだ.
コク・旨みは十分だ.
炒め野菜の油が加わってこってり感も出ている.
傾向は,やはり村中系の塩ラーメンに似ている.
今日の麺の状態は非常にいい.
麺堅で旨い.
旨い塩ラーメンだ.
だが,もっと旨くなりそうだ.
あるいは違った切り口の塩ラーメンもありそうな気がする.
(2008/6)
辛味噌つけ麺\750 ★★★★
森住の幅広の平打ち麺だ.
コシがあってなかなかの麺だ.
麺に味もある.
つけ麺の麺としては上出来だ.
つけだれは,辛みそというか豆板醤の効いた坦々つけだれといったほうがいいかもしれない.
通常の味噌をベースに,唐辛子で辛味をつけたものを予想していたが,そうでもないようだ.
辛さの感じは非常に心地よい.
コクと旨みが今一つといったところだろうか.
十分に食べられる1杯だ.
更なる磨きがかかるともっと旨くなりそうだ.
(2008/6)
白正油(限定)\700 ★★★★+
お昼,今日はほぼ満席だ.
メニューがにぎやかになってきている.
黒正油が現れたかと思ったら,白正油の登場だ.
白正油,いい感じだ.
コクと旨みが十分に出た元スープに,白醤油の深みが加わってバランスの取れた旨いスープに仕上がっている.
白醤油独特の香りも立っている.
油分もちょうどいい.
麺は,これまでのものと同じようだ.
縮れの強い麺は,スープとよく絡んで旨い.
麺堅のところもいい.
岩海苔と銀杏草は,確かに磯の香りがする.
ただ,これがこのラーメンに必要不可欠というものではなさそうだ.
炙り叉焼は,非常に旨い.
スープと麺のコアの部分に関する限り,かなりハイレベルな白醤油ラーメンとなっている.
開店から4ヶ月,早くも大関に手が届きそうといったところか.
研究熱心な若き店主の綱取りのストーリーは,予断を許さない段階に入ってきたようだ.
(2008/6)
味噌(焼味噌)\700 ★★★★+
平日のお昼,先客2名,後続なし.
活気なくやや寂しい.
おお~,喰わせるスープではないか.
味は村中系のマイルド系に似ている.
叉焼の上におろし生姜が乗っているあたりも,どこかの店で見た姿そのものだ.
コク,旨み,甘さの三昧が味噌味と一体となってよくまとまっている.
熱々の旨いスープだ.
麺は森住の中太麺..
これもどこかの店と同じだ.
麺堅で注文したこともあるが,コシがある.
スープとの相性もいい.
バラ巻き叉焼はやや中途半端.
トロホロ系とでも表現しようか.
水準以上であることは間違いない.
味玉は旨い.
十分に火当てしたもやしは,これが札幌のラーメンであることを自己主張している.
旨い味噌ラーメンだ.
だが,もっとオリジナリティーがあっていいと思う.
他のメニューも是非食べてみたくなることを感じさせる旨い味噌ラーメンだ.
(2008/5)
綱取物語
札幌市白石区菊水3条3丁目2-15
木休/11:00~21:00(平日15:00~17:00 準備の場合あり)
2008年(平成20年)2月オープン.
洋食出身の若き店主の綱取物語の始まりだ.
お店はまるで喫茶店ようだ.
高いカウンターにボックス席.
メニューは,味噌,塩,醤油のほか,つけ麺2種.
次々と新メニューを繰り出している.
研究熱心だ.大いに期待したい.
(2008/6)