あじさい 紅店/函館
箱館南京そば\850 ★★★★
新年あけましておめでとうございます.
今年も頑張ってアップしていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします.
さて,正月は,やっぱりおせちや餅だ.
というわけで,昨年12月末の函館の未アップ分を紹介することにしよう.
2009年に開港150周年を迎える函館.
これを記念して2008年10月に「開港5都市麺フェスタ」が開催された.
開港5都市とは,横浜,函館,長崎,神戸,新潟のことだ.
イベントの目玉は,函館の南京そば.
明治17年に養和軒(現在の末広町)で提供された日本最古とも言われる幻のラーメンの復刻バージョンだ.
復刻に挑戦したのは,昭和苑,あじさい,元祖バスラーメン,えん楽,ずん・どうの店主ら.
函館南京そばの会(会長:昭和苑の平原さん)を結成したようだ.
復刻に当たっては,文献調査や関係者からの聴取が行われたとのこと.
戦前に南京そばを食べたことのあるあじさい代表の東さんの記憶も元になっているらしい.
その結果,麺は,道産小麦の全粒粉を使用.
製粉技術が発達していなかった当時を考慮して,石臼引きのものと現代的に製粉したものをブレンドしたそうだ.
もちろん無添加,包丁切りのようだ.
スープは,当時の販売価格が15銭(現在に換算すると1500円)と非常に高価だったことを考慮し,当時,最も値段の高かった丸鶏を使用.
更に道南産の昆布を使ったようだ.
塩は,岩塩とのこと.
具は,東さんの記憶を基に,錦糸卵,ほうれん草,ネギ,銀杏など.
残念ながら,麺フェスタには行けなかったが,この南京そば,昨年12月から,復刻に当たった5店舗で提供が始まった.
というわけで,今回は,あじさいで食べてみることにした.
さて,そのお味は・・・.
登場した南京そば,まるでゲゲゲの鬼太郎の父さんのような器に盛られている.
モダンなイメージの美しい盛りつけだ.
スープは,予告どおり,鶏の旨味が強く出ている.
昆布の味も相当に感じられる.
あじさいの得意とするところだ.
ややぬる目なのが気になるが,旨い.
これに付属の鶏油とあじさい自慢の卓上のラー油を入れると,風味・コクともにアップする.
麺は,低かんすい気味のツルツルした平打ちの中細直麺だ.
全粒分を使ったというだけあって自然な味になっている.
蕎麦とうどんの中間のようなイメージで,ラーメンらしさは弱いがこれもハイレベル.
叉焼は,ホロホロ系の鶏叉焼だ.
非常に薄味.
ほかに,錦糸玉子,ほうれんそう,ぎんなんだ,
これにあじさいバージョンとして,にんじん,きゅうりが入っているが,やや過剰気味.
全体として,レトロな出来だ.
派手さはないが,自然な味でなかなか旨い.
現在,南京そばを提供している5店舗では,具やスープの味にそれぞれの店の個性が出ているとのこと.
他店の南京そばも食べてみたいところだ.
(2008/12)
函館市豊川町12-7 函館ベイ美食倶楽部
3木休/11:00~22:00(LO)

2006年にオープンした函館ベイ美食倶楽部にあじさいが出店.
ベイエリアの一角,明治館近くにある.
観光スポットだけあって,いつも観光客で混雑する.

メニューは,あじさい本店(函館/五稜郭町)とほぼ同じだ.
(2008/12)