よこすか海軍カレー館/横須賀
元祖よこすか海軍カレー\850 ★★★★+
明治初期に伝来したカレーは,クラーク博士の札幌農学校における実践を除き,西洋料理店で出される高級料理だったようだ.
これを庶民の食べ物として発展させたことに寄与したのが海軍カレー.
日露戦争当時、農家出身の兵士たちに白米を食べさせることとなった帝国海軍横須賀鎮守府が、調理が手軽で肉と野菜の両方がとれるバランスのよい食事としてカレーライスを採用.
明治41年(1908年)発行の海軍割烹術参考書にレシピを掲載して普及に努めたらしい.
太平洋戦争中を含め,カレーライスを食べた兵士が復員後にこれを一般家庭広めた.
戦後,ハウスやオリエンタルなどから即席カレーが発売されったことにより,カレーライスは全国に広がって国民食となったのだ.
こうした経緯から,横須賀市では海軍カレーで町興しを企画.
海軍割烹術参考書のレシピに基づいて復元した元祖海軍カレーを出しているのがこのお店というわけだ.
さてそのお味は・・・.
外観は,じゃがいもやニンジンの野菜ごろごろの田舎風だ.
ブイヨンのベースは,ビーフ.
ここが田舎カレーとは違うところだ.
意外にも,小麦粉よりは,カレーのスパイシー感が立っている.
マイルドな味でなかなかいける.
そこはかとなくレトロなところもいい.
当時の水兵さんがこんなに美味しいカレーライスを食べていたとは・・・.
おまけにミニサラダと牛乳つきだ.
うらやましい.
(2009/5)
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魚藍亭 よこすか海軍カレー館
神奈川県横須賀市緑ヶ丘29
無休/11:30~22:00(LO21:30)
http://www.gyorantei.com/curry/index.html
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活魚料理の魚藍亭の女将さんが,横須賀市から依頼されて再現したようだ.
明治41年のイギリス海軍のレシピに最も忠実な味だという.
店舗は,魚藍亭のすぐ隣にある.
店内は,艦船内をイメージした造り.
カレーの種類は豊富だ.
水兵さんとか艦長さんといったネーミングのカレーもある.
艦長さんは,ロブスターを使ったカレーのようだ.
横須賀に行く機会があったら話の種に行ってみるのもいいだろう.
(2009/5)