人形町 大勝軒/東京 人形町 【閉店】
ラーメン(肉州麺)\500 ★★★
到着がやや早かった.
まだ,準備中だ.
しばらく待って開店.
入口の壊れかけた自動ドアは,前と変わらない.
このお店も久しぶりの訪問だ.
経営者の横山氏ご夫妻は,まだまだお元気そうで何よりだ.
まずは,お茶を出してくれるところも前と同じ.
ラーメンは,すぐに提供される.
自家製の極細麺だからだ,
そうめんに近い細さ.
しかも大いに柔だ.
だが,これがスープとよく合っている.
スープは,動物系清湯の醤油味だ.
生姜の風味と化調が緩やかに効いている.
戦前東京ラーメンの正統派スープだ.
昔ながらの優しい味.
これが旨い.
縁赤叉焼も昔懐かしい.
大振りのメンマはコリコリだ.
前回食べたときはさやえんどうが入っていたが,今回は青菜.
良いアクセントになっている.
今なお残る東京ラーメンの原点に近いラーメンだ.
(2010/4)
■中華料理 大勝軒■ 【閉店】
東京都中央区日本橋人形町3-1-9 小島ビル1F
火休/12:00~14:00 17:30~20:00
1986年(昭和61年)
東京には大勝軒という屋号のラーメン店がたくさんある.
その系統は,大きく3つに分けられる.
もっとも厳密には,この3系統とは全く無関係の大勝軒もある.
その1は,明治38年に人形町で創業した中華料理大勝軒の系統.
その2は,昭和23年に荻窪で創業した丸長の系統(中野大勝軒・上原大勝軒.東池袋大勝軒の山岸氏は,中野大勝軒出身).
その3は,昭和30年に永福町で創業した永福町大勝軒の系統.
人形町大勝軒は,昭和61年に5代目の店主が業態を珈琲店(日本橋人形町2-22-4)に変えたため閉店した.
しかし,長年このお店で働いておられた横山氏が暖簾を引き継いでその年の暮れに再開.
人形町大勝軒は,老舗の多い人形町界隈でも中華料理の草分けだったようだ.
暖簾分けした店舗も十数店にものぼる.
東京ラーメンの草分けとされる来々軒(浅草・閉店)の創業が明治43年であることを考えると,このお店の歴史が分かる.
店舗は,ビル1階のテーブル席だけの比較的小さなお店.
高齢の御主人と奥さんとの二人でひっそりと経営されている.
メニューの中心は麺類であるが,中華の一品料理もある.
特に焼売がお勧めらしい.
(2010/4)
2010年5月末をもって閉店.
残念だ.
(2010/10)
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